コラム(雛人形)
2019.11.08
雛人形のいまさら聞けない素朴な疑問
雛人形ってなんで飾るの?どんな意味があるの?
そんな素朴な疑問をまとめてみました。身近な人やお子様にも、ぜひ教えてあげてくださいね。
雛人形は何のために飾るの?
お母さんが子供のころのお雛様の写真。
実家のアルバムに残っている…という人も多いでしょう。
ひょっとすると今よく売られている雛人形より立派で、今より大事に飾られていたように感じるかもしれません。
お雛様がどうして飾られるようになったのか。
それは、その昔、赤ちゃんの健康や生命が、今よりずーっと失われやすかったことに関係しています。
昭和の初め頃まで、日本では乳幼児の死亡率が高く、
生まれてきた赤ちゃんが健康で大人になる確率は、今よりずっと低いものでした。
特に生まれてほどない乳児は、体調も不安定で感染症にもなりやすく、
いつ何時、生まれる前の「世」に連れ戻されるか分からないということから、昔は「七つ前は神のうち」などとも言われていました。
これは、七歳くらいまでの子は「あの世」と「この世」の堺にいるような不安定な状態で、
もともと、神様側にいる子供を人間が預かっているんだと考えれば、
もし万一があっても、神様の元へ帰っただけだから、お母さんが悪いわけではないという教えの一つです。
子育てを経験した人ならば、このような考え方は決して迷信だとは思えないでしょう。
ぐっすり寝入ってる我が子の寝息を思わず確かめてしまったり、病気にでもなれば心配でたまらない…そんなお父さん・お母さんは現代にもたくさんいます。
ただ違うのは、現代では、普段と様子が違う赤ちゃんは病院で診てもらえますし、治療するための薬も、予防接種もあります。
昔の人々は、赤ちゃんの健康のために身代わり人形をたてて、厄の一番降りかかる時期…今でいうとインフルエンザなどが流行する時期をお祝いをすることで、
人間の霊魂を人形に移し、身代わりに厄を負っていただいた、だから大事にしたのです。
現在、大人であるお母さんが子供のころといえば、ほんの20~40年ほど前ですから、医学は発達しています。
でも、そのころに雛人形を贈ったお母さんのおばあちゃん世代にとってはきっと、
赤ちゃんの健康が失われやすかった時代の記憶が、今の人よりも鮮明だったことでしょう。
実家のアルバムに残っている…という人も多いでしょう。
ひょっとすると今よく売られている雛人形より立派で、今より大事に飾られていたように感じるかもしれません。
お雛様がどうして飾られるようになったのか。
それは、その昔、赤ちゃんの健康や生命が、今よりずーっと失われやすかったことに関係しています。
昭和の初め頃まで、日本では乳幼児の死亡率が高く、
生まれてきた赤ちゃんが健康で大人になる確率は、今よりずっと低いものでした。
特に生まれてほどない乳児は、体調も不安定で感染症にもなりやすく、
いつ何時、生まれる前の「世」に連れ戻されるか分からないということから、昔は「七つ前は神のうち」などとも言われていました。
これは、七歳くらいまでの子は「あの世」と「この世」の堺にいるような不安定な状態で、
もともと、神様側にいる子供を人間が預かっているんだと考えれば、
もし万一があっても、神様の元へ帰っただけだから、お母さんが悪いわけではないという教えの一つです。
子育てを経験した人ならば、このような考え方は決して迷信だとは思えないでしょう。
ぐっすり寝入ってる我が子の寝息を思わず確かめてしまったり、病気にでもなれば心配でたまらない…そんなお父さん・お母さんは現代にもたくさんいます。
ただ違うのは、現代では、普段と様子が違う赤ちゃんは病院で診てもらえますし、治療するための薬も、予防接種もあります。
昔の人々は、赤ちゃんの健康のために身代わり人形をたてて、厄の一番降りかかる時期…今でいうとインフルエンザなどが流行する時期をお祝いをすることで、
人間の霊魂を人形に移し、身代わりに厄を負っていただいた、だから大事にしたのです。
現在、大人であるお母さんが子供のころといえば、ほんの20~40年ほど前ですから、医学は発達しています。
でも、そのころに雛人形を贈ったお母さんのおばあちゃん世代にとってはきっと、
赤ちゃんの健康が失われやすかった時代の記憶が、今の人よりも鮮明だったことでしょう。
現代、雛人形を飾る意味とは…
医療が発達し、衛生状態がよくなった現代において、お雛様はもういらないのでしょうか?
今も飾る意味は、どこにあるのでしょう。
私たちは、親や祖父母世代の頑張りで、かつてない豊かな日本を経験しています。
乳幼児の死亡率は劇的に下がり、生まれてきた赤ちゃんは健康に大きくなるのが当然、といった時代になりました。
それに伴い、死を身近に感じることも、徐々に減ってきています。
その結果、我が子が元気で生きられるように…との願いから、我が子に幸せに生きてほしい、というふうに、親の願いが変わってきています。
この子はどんな大人になるだろう?
こうなってほしいな、ああなってほしいなと、可能性を広げて想像をめぐらせるのは、親として最高に楽しい時間ですね。
我が子の健やかな成長を願うというのは、親であれば皆さん持っている親心です。
お雛様は、そのために飾るのではと思います。
今も飾る意味は、どこにあるのでしょう。
私たちは、親や祖父母世代の頑張りで、かつてない豊かな日本を経験しています。
乳幼児の死亡率は劇的に下がり、生まれてきた赤ちゃんは健康に大きくなるのが当然、といった時代になりました。
それに伴い、死を身近に感じることも、徐々に減ってきています。
その結果、我が子が元気で生きられるように…との願いから、我が子に幸せに生きてほしい、というふうに、親の願いが変わってきています。
この子はどんな大人になるだろう?
こうなってほしいな、ああなってほしいなと、可能性を広げて想像をめぐらせるのは、親として最高に楽しい時間ですね。
我が子の健やかな成長を願うというのは、親であれば皆さん持っている親心です。
お雛様は、そのために飾るのではと思います。
お人形の顔が怖くて苦手なんだけど…
よく、「雛人形の顔が怖い!」という方がいらっしゃいます。
「子供のころから苦手でした」と告白される方もおられます。これは当たり前なんです。
怖い顔は良い人形の可能性が高いのです。
世界中の人形の中には、下を向いていたり上を向いていたり、私達と目を合わせないものが多くあります。
なぜなら、目が合うと怖く感じるものだからです。
そもそも人形というのは、リアルに近ければ近いほど、人の特性として怖いと感じます。
怖くないようにとなるべくデフォルメをして、人の形からあえて遠ざけることもあります。
雛人形は気を移して、その人の代わりに厄を負う身代わり人形ですので、正面を向いて、人の形に沿った造形で作られているのです。
気を入れるので、気が通じれば通じるほど自分に近しく感じ、それが一瞬、怖さに近い感覚を覚えるのでしょう。
「子供のころから苦手でした」と告白される方もおられます。これは当たり前なんです。
怖い顔は良い人形の可能性が高いのです。
世界中の人形の中には、下を向いていたり上を向いていたり、私達と目を合わせないものが多くあります。
なぜなら、目が合うと怖く感じるものだからです。
そもそも人形というのは、リアルに近ければ近いほど、人の特性として怖いと感じます。
怖くないようにとなるべくデフォルメをして、人の形からあえて遠ざけることもあります。
雛人形は気を移して、その人の代わりに厄を負う身代わり人形ですので、正面を向いて、人の形に沿った造形で作られているのです。
気を入れるので、気が通じれば通じるほど自分に近しく感じ、それが一瞬、怖さに近い感覚を覚えるのでしょう。
編集部の一言
手仕事で目を切り出し、眉毛や生え際を筆で書き、一つ一つ手仕事で丁寧に造られている雛人形。
機械で作るわけではありませんから、厳密には2つとして同じものは存在しません。
我が子のためのたった一体の雛人形をお迎えすることは、お子様の将来を願う気持ちを確かにし、
あたたかな家族の時間とともに、昔の人が子を想う気持ちが現代までこうして受け継がれてきた、ご先祖様とのつながりも感じられることでしょう。
機械で作るわけではありませんから、厳密には2つとして同じものは存在しません。
我が子のためのたった一体の雛人形をお迎えすることは、お子様の将来を願う気持ちを確かにし、
あたたかな家族の時間とともに、昔の人が子を想う気持ちが現代までこうして受け継がれてきた、ご先祖様とのつながりも感じられることでしょう。