住宅スタイル別の雛人形の人気・流行とは | ひなラボ

コラム(雛人形)

2019.12.10

住宅スタイル別の雛人形の人気・流行とは

ひな人形っていろんな種類があって、いざ買おうとすると迷ってしまいますよね。

インターネットの人気ランキングを見ても、サイズも、色も、形も、多種多様。
おまけに値段の違いもよくわからないし、何を基準に選べばいいの?みんなどんなものを買ってるの?
そんなご質問を多くいただきます。

そこで、ひなラボ編集部が最新のひな人形の人気や流行を調べてきました!

住環境・生活スタイルに合わせて選ぶひな人形

ひな人形を選ぶ際には、ECサイトなどでよく見る「人気ランキング」を参考にされる方も多いのではないでしょうか。

このようなランキングでは、一般的に、価格✕数量のうち、
特に「数量」を多く販売した商品が反映されて、ランキングに掲載されます。
そうなるとどうしても、低価格の商品のランクインが多くなってきます。
でも、みんなが価格だけを見て安いものを求めているかといえば、もちろんそうではありませんよね。
ランキング上位=我が家にふさわしい雛人形 であるとは限りません。

たとえば「ひな人形はどのような基準で選ぶ?」とアンケートすると、
「住環境に合わせてひな人形を選ぶ」という回答が第1位となっています。

住環境とは、お部屋の雰囲気はもちろんのこと、広さ、飾る場所やしまう場所、引っ越し予定の有無など、生活スタイル全般のこと。
ひな人形は、種類によってはかさばり場所をとるものもあります。
お仕事や学校の都合でお引越しされたり、お子様が大きくなれば将来を見据えてお家を住み替える予定の方もいらっしゃるでしょう。
引っ越しのたびに、あまりに大きなひな人形を梱包して運ぶのは大変ですし、遠方へ輸送をすることで破損のリスクも怖いですよね。

さらに、飾る場所やしまう場所も大切です。
ちょっと低めのリビングボードに飾るのと、和室の床の間で床に置いて飾るのと、少し高さがある玄関チェストに飾るのとでは、それぞれ適した高さが異なります。
お人形が高い位置にありすぎると、見下ろされる感じになってしまいますし、あまりに低すぎると、お顔がよく見えません。
ちょうどよくお人形と目線が合うような高さを選ぶことが大事です。
また、収納スペースを考慮しないと、いざお片付けの時に慌ててしまうことに。
思ったより大きすぎて片づけられない…なんてことのないように、よく考えて選ぶ必要がありますね。

住環境や生活スタイルを基準に選ぶことで「我が家に合ったひな人形」を見つけやすく、無理のない選択をすることができますね。
また、将来、家が大きくなることですとか、家族の夢やお子様の未来を想像しながら、
どういうものを買って、どう飾ろうかと思いを馳せる時間は、とても楽しいものです。

大切なお節句品ですから、人生や住居に調和した、後悔のないひな人形を選びたいものですね。

一戸建てのお家に飾る雛人形の人気・流行は?

ここのところ、近年の住宅事情に合わせたコンパクトな雛人形がたくさん出ていますが、
一般的に戸建住宅では、飾るスペースや収納スペースを大きくとることができるため、
男雛・女雛の他に三人官女やお道具を飾る「段飾り」タイプのひな人形が人気です。

ただ、七段飾りなどになってくると、飾り付けもたいへんだし、お値段も張ります。
そこで、見栄え・手軽さ・価格のバランスを考え、高い人気を誇るのが 【三段飾り】 です。

豪華で見栄えがするもの、でも七段飾りほどの大きさは必要ない…という方にとって、
三段飾りは存在感と飾る手間のバランスがちょうどよく、贈る側にとっても贈られる側にとっても満足感があるものです。

七段飾りほど大きくないとは言っても、小さなお子様にとっては、自分の背丈よりも高い、迫力のある段飾り。
お友達にもちょっと自慢できるような、女の子のあこがれです。

一口に三段飾りと言っても、
幅が135cmの【特大】サイズ、
120cmの【大】サイズ、
90cmの【中】サイズ、
70cm【小】サイズと、
大きさはさまざまです。

赤ちゃんのお母さんが子供のころは、120cm(大)以上が多かったのですが、現在は90cm(小)以下のサイズにシフトしています。
従来からの組み立て式の飾り台だけでなく、簡単にしまえる収納式の三段飾りも出てきています。

赤ちゃんの祖父母世代は自分たちの経験から大きなものを贈りたいと考え、
赤ちゃんのお母さん世代は手間のかからないサイズがいいと言う方が多くなっているので、
そんな祖父母世代の思いと、お飾りになるお母さんの思い、両者のバランスがちょうどよいところで、人気があります。

さらに、収納式の三段飾りの中でも流行があり、
階段型の飾り台に収納スペースを背面からとった階段型収納から、タンスのような引き出し式収納飾りに流行が変化してきました。
引き出しを引き出して飾り、しまう際は引き出しをしまってコンパクトな直方体になりますので、
階段式より片付けスペースに無駄がなく、好評です。

マンションの雛人形の人気・流行は?

一般的に、マンション住まいの場合は、戸建住宅に比べ収納スペースの確保が難しいことが多く、
コンパクトな雛人形が人気があります。
近年は超コンパクトサイズの雛人形の種類が豊富に出ています。

「本当は、豪華な段飾りを飾ってあげたいけれど、スペースが確保できないし・・・」
というお悩みを持つ方に人気があるのは、立体感と華やかさがある、コンパクトな収納式の段飾りです。
特に人気が収納式の三段飾り。
その中でも、幅65-75cm程度のコンパクトなものは、収納もかさばらないし、簡単にお片付けできるので手間もかかりません。
なるべく豪華な雛人形を贈りたい…という赤ちゃんの祖父母世代の思いと、
実際にお飾りになるお母さんの、できるだけ手間いらずなものがいい…という思いのちょうどよいところで、人気があります。

デザインでは、コンパクトでも豪華さのある毛せんタイプや、木製飾り台タイプがよく選ばれています。
毛せんの緋色には昔から、強い生命力・魔除けの意味があって縁起もよく、また白いお顔のお雛様を引き立ててくれます。
また、木製のものは、落ち着いた風合いで気品が感じられるますので、
和室に飾る場合だけでなく、洋室に飾る場合にも雰囲気が良くやわらかい印象で、
北欧インテリアなどにもよく馴染み、こちらも人気が高いです。

また、一段の収納飾りや、ケース飾りも人気です。
その場合は、男雛と女雛の2人飾りより、三人官女を加えた5人飾りが人気のようです。
ケース飾りはガラスケースが主流ではありますが、アクリル製が軽くて安全なため好評です。

雛人形には、男雛・女雛2人のお内裏様の他、5人~15人のお人形が飾られ、それぞれの人形に意味と役割があります。
雛人形はお子様の災厄を担う身代わり人形ですから、雛人形にたくさんのお付きがいるのは、
お子様がこれだけ多くの人に支えられている、という表現でもあるのです。

飾る場所・しまう場所を考えつつも、なるべく豪華に華やかに飾ってあげたいものですね。

アパートの雛人形の人気・流行は?

アパート住まいの場合は、収納スペースを考慮して、特にコンパクトな雛人形が人気があります。

一番人気はケース飾りです。特に幅50cm前後のものが人気です。
これは従来の幅65-70cmのケース飾りより、さらにひと回り小さくなっています。

さらにケース部分がガラスではなくアクリルのものは、軽い上に割れにくく、安全性が高いと好評です。
幅40cm以下のケース飾りもありますが、職人が手仕事でお顔を作りますから、
あまりにサイズの小さすぎるものは、職人の手では表情を出すのが難しくなってきます。
お子様のお祝いはにっこり表情の良いお人形をおすすめします。

幅65cmを飾れる場合は、男雛・女雛の2人飾りより、三人官女を加えた5人飾りが人気のようです。
5人飾りでは表情豊かな人形は、この65㎝くらいのサイズからかなと思います。
また、コンパクトな人形の多い木目込人形をもおすすめです。
木目込人形は木の粉などを固めたボディに、衣裳のシワを表現する溝を彫って、
衣装を人形の体の溝にはめ込むようにして着せていくもので、コロンとしたフォルムやあどけないお顔が人気です。
技術的に小さいお人形を作るのに適していて、都心部やアパートなどの集合住宅にお住まいの方、
転勤族のご家庭では、特に木目込みを選ばれる方が多くなっています。
木目込み人形と一口にいっても、ケース飾りから三段飾りのようなものまで各種揃っています。
トップブランドの真多呂の雛人形、女流作家で人気の一秀をはじめ、
渋い配色が人気の柿沼東光や、独特の味わいがある幸一光、
とってもかわいいお子様のお顔をした最新ひな人形”ひなまりの雛人形”、”ふらここの雛人形”などが出てきております。

編集部の一言

ひな人形は、古くから伝わる日本の伝統文化ですが、現代の生活スタイルに合わせ、どんどん変化しているのが分かりますね。
きらびやかで豪華なひな人形を、住環境の応じていかにコンパクトに収納できるか、各メーカーが趣向を凝らし、無駄の少ない設計のものが増えてきています。
また、安全性への配慮も高まってきており、お子様が万一あたっても安全なように角を丸めていたり、
柔らかい桐材を使用したり、割れにくく軽量なアクリルケースなどの新素材も使用しています。

お子様とご家族が一緒に楽しみながらお雛様を飾る時間は、親子にとって、とても思い出深く、あたたかい時間になることでしょう。
お子様の笑顔のあふれる将来を、確かなものでお祝いしたいですね。

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